前回、ロードバイクが速くなるために必要な能力を高めるためのトレーニング方法を紹介しました。
それらの能力を高めるために効率的なトレーニング計画の立て方があるのか?ということについて書いていきたいと思います。
競技力向上のために重要なピリオダイゼーション計画
ピリオダイゼーションという言葉を聞いたことがありますか?
ピリオダイゼーションとは
・トレーニングを期分けする
・トレーニングを一般的なものから専門的なものへと移行させる
・トレーニング計画でシーズンを特定の期に区分する
具体的にはレースまでの期間を
準備期
基礎期
強化期
調整期
レース期
に区分するということです。
この考え方は「ピリオダイゼーションの父」と呼ばれる、テューダー・ボンパ博士により生み出されました。
詳しくは「競技力向上のトレーニング戦略」というボンパ博士の本に書かれいます。
この本かなりオススメです。
難しい内容の本ですが、全てのアスリートが読むべき本です。
それぞれのトレーニング期で何をするのか?
三角形の角にあるのが基礎能力です。
その間にあるのが専門能力です。
基礎能力を高めてレースに向けて専門能力を高めていきます。
各トレーニング期でどんな能力を高めていくのか?
持久力
スピード・スキル
筋力
この時期は基礎期に向けてハードなトレーニングに耐えられる体づくり、環境づくり、時間づくり、と考えてもいいでしょう。
持久力を高める有酸素運動をメインに行います。強度は低めでいきましょう。
持久力
筋力
スピード・スキル
長い基礎期の始まりです。
まずは持久力を高めるために、有酸素運動の練習時間を増やしていく時期です。
持久力を高めるトレーニングがメインで筋力、スピード・スキルのトレーニングにも取り組んでいきます。
持久力
筋力
筋持久力
スピード・スキル
この時期も持久力を高めるトレーニングがメインです。少しだけ筋持久力を高めるトレーニングを入れていきます。
持久力
筋持久力
筋力
スピード・スキル
持久力を高めるトレーニングがメインですが、強化期へ向けて、筋持久力を高めるトレーニングも増やしていきます。
持久力
筋持久力
無酸素持久力
筋力
スプリント・パワー
持久力トレーニングを少し減らし、無酸素持久力を高めるトレーニングにも取り組んでいきます。
筋持久力
持久力
無酸素持久力
スプリント・パワー
筋力
さらに持久力トレーニングを少し減らし、トレーニングの「強度」を高めていきます。
無酸素系のトレーニングは強度が高いため怪我には注意が必要です。
筋持久力
無酸素持久力
持久力
スプリント・パワー
筋力
練習量を減らして、高い強度を維持します。しっかりと休養をとりながら、体力の限界までしっかり追い込むことが重要です。
無酸素持久力
持久力
筋持久力
スプリント・パワー
筋力
この時期にやることは、レースに出ること、強みに磨きをかけること、回復のみです。
長時間のトレーニングはせずに、少しだけ強化の高いトレーニングをやります。
各トレーニング期の長さは?
準備期:3〜4週間
基礎期:8〜12週間
強化期:6〜8週間
調整期1〜2週間
レース期1〜3週間
もちろん、競技の種類によって期間の長さは変える必要があると思いますが、大まかな目安になります。
簡単な説明になりますが、このピリオダイゼーションによるトレーニング計画は、難しいけど、おもしろいなと僕は思っています。
もっと詳しく知りたい方はは「サイクリスト・トレーニング・バイブル」「競技力向上のトレーニング戦略」という本を参考にしてみてください。