水泳

元日本記録保持者から貰ったアドバイス。泳ぎ方、トレーニング方法のQ&A集。

元・自由形日本記録保持者、佐藤久佳コーチからメールでアドバイスをもらいました!

いただたメールをそのまま公開する事はできませんが、どのような内容かはブログに載せてもいいと許可をいただきましたので紹介していきます。

佐藤久佳コーチとはどんな人?

まずは佐藤久佳コーチの実績を簡単に紹介していきます。

元・自由形日本記録保持者
北京オリンピック男子メドレーリレー銅メダリスト

戦績や記録をまとめると、

2008年北京五輪3位(400mメドレーリレー)
2007年世界競泳優勝(400mメドレーリレー)
2007年世界競泳2位(400mフリーリレー)
2007年・2008年日本選手権優勝(100m自由形)
2005~2008年日本学生選手権優勝(種目いろいろ)
(2007年には前人未到の個人総合5冠達成)

100m自由形日本記録は、2005年9月2日、日本学生選手権水泳競技大会の400mフリーリレー予選、第1泳者として正式時間で49秒73を記録し、初の50秒切りスイマーとなりました。

そして、2007年9月9日、日本学生選手権100m自由形決勝で48秒91を記録。アジア人初の49秒切りのスイマーとなりました。

調べてみて知りましたが、すごい実績を持つコーチですね。


Q&A集

以下、佐藤久佳コーチに送った質問メール&いただいた回答メールの内容になります。

Q1
400mで5分を切るためには、どのようなタイム設定でインターバル練習やスピード練習をやっていけばいいでしょうか?

A
400mで5分を切るためには4分割すると、100mにつき1分15秒のペースを維持しなければならない。
このペースでいきなり泳ぎ続けることは難しいので、まずは100mのインターバルトレーニングをやると良い。
やり方は、
100m(1分15秒)×8本、2分サークル。
目標が400mなので、合計が倍の800mになると良いそうです。
2分サークルで慣れてきたら、サークルを少しずつ短くしていく。

つまり、休憩時間を短くしても1分15秒で泳げるようにしていくんですね。

 

Q2
3000mで45分を切るためには、先に長距離を泳ぐ練習をした方がいいのか、それとも、先にスピードを上げれるようにした方がいいのか。

A
Q1と同様に考える。
100mでも200mでも300mでも良いので、分割して目標のペースを体に覚えこませる。
そのペースに慣れてきたら、1本で泳ぐ距離を伸ばしてペースを刻んでいく。

まずは、短い距離で目標タイムのスピードを身につけていく方が大事のようです。

Q3
波があるような海で泳ぐ際、速く泳ぐための技術が、もしわかればアドバイスいただきたいです。

A
海で泳ぐのが専門ではない為、答えられないとのこと。

残念…。

Q4
大会まで6か月。このようなスケジュールの場合、競泳トップ選手はどのようにトレーニング計画を立てるのですか?
ランニングや自転車競技では、期分けによるトレーニングを知っているのですが、競泳の場合、どの書籍にもトレーニング計画方法が載っていません。

A
1ヶ月のスケジュールは、3週間ハードトレーニングウィーク、1週間リカバリーウィークといったかたちがベース。
大会1ヶ月前はWeek(週)ではなくDay(日)に変えて行い、疲労が溜まらないようにしてコンディションを整えていく。

Q5
陸上でのウェイトトレーニングやフィジカルトレーニングは競泳選手の場合、週に何日ほど行っているのでしょうか?フィジカルトレーニングを行う場合、泳ぐ前と後、どちらのほうが良いのでしょうか?

A
トレーニングに関しては競泳選手の場合は2日~3日に1回くらいのペースで行っている選手が多い。
補強に関しては毎日行う。
強度が高いトレーニングは筋肉が硬くなってしまうため毎日は行わない。
フィジカルトレーニングタイミングとしては練習前後どちらでも構わない。

毎日行う補強がどんなものかわからないので気になりますが、筋トレは週2~3回ぐらいやってるのですね。

Q6
鉄棒などを使った懸垂トレーニングを競泳選手は行いますか?
クロールのスピードアップに効果があるでしょうか?

A
懸垂のトレーニングは広背筋の強化になり、泳ぎにも活かされるので必要。

Q7
個人差があることが十分承知の上で、お聞きしたいのですが、100mのベストタイムが1分20秒の場合、1分10秒までタイムを上げるためには、どれぐらいの期間が必要でしょうか?競泳経験がないため、どれくらいの期間で上達するのか、まったく見当がつきません。コーチの感覚でも結構ですので教えていただけないでしょうか。

A
水泳でも陸上でもトレーニングに関して、大きな変化が表れるのは3ヶ月ほど経ってから。
10秒のタイム短縮となるともう少し期間は要するかも。

なるほど、10秒タイムを縮めようと思ったら、確実に3ヶ月以上は必要みたいです。
練習の継続あるのみですね。

Q8
練習メニューの組み方について。
キックやプル、ドリル、他泳法、長距離、スピード練習、など多くの練習メニューがありますが、1回の練習の中で、どのような順番で練習していくのが良いのでしょうか。
その時の練習の目的によって変わってくるかもしれませんが、競泳選手の一般的な練習の流れがあれば教えていただきたいです。

A
一般的には全ての練習を一回の練習で取り組めると良い。
順番は特に決まっていない。
競泳選手の練習では基本的には全て行う。

どうやってコーチからアドバイスをもらうのか?

1流の水泳コーチからメールでアドバイスを貰うためにはどうすればいいのか?

それは「自由形スピードアップ・プログラム」というDVDを購入すると、特権として180日間、無料で何度でもコーチに質問することが出来ます。

ちなみにDVDに収録されているドリルや練習方法は以下のような内容です。

・ストリームラインについて
・スカーリングのやり方
・キックのやり方や上達方法
・プルが上達するためのドリル
・片手スイム
・ヘッドアップスイム
・片手拳上スイム
・ドルフィンクロール
・2ストローク1パワー
・棒を使ってのストロークドリル
・目線について
・スタートやターンについて

など他にも多くの練習方法やドリルがわかりやすく説明されています。

ただ、「このDVDを見れば簡単に速くなれる」というものではないので、「練習せずに楽して速くなるコツを知りたい」といった人は買わない方がいいです。

「なんとしてでも1秒タイムを縮めたい」
そんな人ならこのDVDでなにかヒントを得られるかもしれませんし、佐藤久佳コーチから良いアドバイスを頂けるかもしれません。

「自由形スピードアップ・プログラム」DVDの不満な点

①回答が遅い!

質問への回答には1~2週間かかると書かれているので仕方ないですが、できれば1週間ぐらいで返事がほしいです。

②動画を送れない!

やっぱり自分の泳ぎを見てもらって、アドバイスがほしいですよね。質問フォームで動画も送れるようになれば最高です。

③練習の組み立て方・計画方法がわからない!

DVDのタイトルに「プログラム」とあるので、速くなるためにどのように練習を計画していけばいいのか詳しく知りたかったです。

「自由形スピードアップ・プログラム」DVDの良かった点

①知らなかったドリルがいっぱい!

泳ぎのフォームや技術を高めていくためのドリルがいっぱい紹介されているので練習が楽しくなりました。

②質問ができるので考えて泳ぐようになる!

元トップスイマーのコーチに質問できる機会なんて普通ないですよね。だから次はどんな質問をしようか、と自分の泳ぎ・練習について良く考えるようになりました。

③当たり前だけど泳ぎが綺麗!

正しい泳ぎ方のお手本を見れることは、上達が早まります。正しい泳ぎ・動きをイメージできることは大事ですね。